My life as an APE

ゲーム開発、アメリカ生活、その他よしなし事

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子供の権利
この北米コンテキストには共感できる。そしてこの問題は人権の捕らえ方に端を発していると思う。 日本上陸 My life as an APE「何故少女売春がいけないのか、大人がしているのに何故いけないのか?」と子供に聞かれた時に、日本のコンテクストでは「ご両親が悲しむのだ」.....
2008年03月
クリスマスプレゼントに贈ったCuboro。砂場に道を掘ってビー玉を転がすような遊びのブロック版だ。
息子さんが結構凝ったトラックを作るようになったのでYoutubeに動画をあげてみた。

GDC2008もつつがなく終了。

●所感
全般としては欧米タイトルが見事に収穫期を迎えて良かったね、という点が一番。
自分的隠しミッションのひとつとして、和風ゲーム技術のノウハウ、方法論を広く世界に伝える、ということを考えていたものだが、この点についてはもはや第一部完結した感が強い(実際別に自分がどうこうしたのではなく、同時多発的に起こったこと)。ほんの5,6年前までD3DXとかDMUSICとか腐った仕様のライブラリしかなかった世界に、(技術的には)まともなゲーム機が生まれ、閉ざされていた日本のゲーム機のノウハウが息づいているというのはうれしいことだ。いまや洋風ゲーム産業は独自の方法論を確立できたといってよい。
iPhoneなんかの組み込み機器にも真っ当なユーザ・エクスペリエンスが提供されてきているというのも同じような潮流で、今後組み込み機器の世界でも洋風ゲーム産業のノウハウが生かされていくことだろうと思う。

この先しばらくの世界ゲーム市場での和風ゲーム企業は、「ゲーム製造工場」と化した洋風企業とがっつり渡り合っていくという結構骨が折れる時期が続くだろう。和風メーカーが頑張るキーとしては、四の五の言わずさっさと生産体制を整えて、その先にさらに付加価値をどう作るか、という点かと思う。
コリアン系ゲームなんかはこの点に失敗している印象が強く、システム化は比較的速くすませたが、その先の付加価値が上手く創造できず、妙な洋風デッドコピーが多い印象がある。その点については和風メーカーは器用なので心配ないかとは思う。
そのための方法論は沢山あるだろうが、自分としては和風メーカー間でもノウハウのシェアや人材交流は大分実現できてきているので、一歩進んで実装や成果物自体のシェアを根付かせられると良いのか、と考えている。できれば気前良いメーカーがタイトルのソースツリーをBSDライセンスで公開したりしてくれると、大分状況が良くなるのではないか。
などと思ったGDC2008であった。

●個別セッション
今年はブース警備もありセッションはそれほど回らず。

●Audio Bootcamp / Middleware Panel
同僚のTomさんご出席というのでサクラに出かける。
ここ数年でオーディオツールでもストリーミング+3Dサウンド一辺倒から、インタラクティブミュージックへの回帰がみられ、今年もインタラクティブオーディオのセッションが多く目に付いた気がする。パネル中でもMIDIやインタラクティブオーディオの話題や、プロセッサパワーが沢山って、10年前にも同じ話したよね:) とか、予算がかかるよね、といった話題が聞かれた。
一番驚いたのは前職の知人がフリーランスになったというお知らせ。

●KeyNote:Microsoft
今年唯一のプラットフォーム系キーノート。コンセプトとしては、XNAによる開発者の裾野の広がりとプロフェッショナル開発者も同時にサポートという、なんというかロングテールな展開。
ゲーム市場は昨年売り上げ最高潮だったが、今年は北米の景気後退入りがあり横ばいまたは減速するのではないかと思う。市場のパイが限られるなかで、ユーザーの時間とお財布をロングテールな中で競争する環境というのはちょっと漠然とした不安が残る。今日は快晴だが水平線の彼方に何かいやな予感がするというか。
ZuneにCLRが載ってきたというのも興味深い。ZuneといえばGigaBeatなわけで、GigaBeatといえばToshibaで、ToshibaといえばHDDVDなわけで、今後の展開を固唾を呑んで見守りたい。

●Procedural Data generation in FarCry2
コンテンツパイプライン上でのデータ自動生成に関するお話。ツール上で自動的に木が植林されて道が切り開かれて行くというのは見ていてなかなか楽しい。ツールがSimCityのようだ。とはいえ自動生成したマップ上でのテスト、パフォーマンス等は大分大変とのこと。チェックに際しては、
・人手をかける
・移動パスなどのAIヒントも自動生成
・その他バグチェックも自動でできるところはできるだけ自動で
としているらしい。
また、破壊オブジェクト(殆ど壊せるが)の壊し設定は手付けなど、手作業の余地も残っている。
#オブジェクト破壊については、いくつかマテリアルを見て破壊データを生成するというツール、ミドルウェアもあるのでいずれは自動化されるだろう。
ということでエンジニアこれからもがんばりましょう、なセッション。

●KeyNote:The Next 20 Years Of Gaming
http://en.wikipedia.org/wiki/Ray_Kurzweil
アメリカを代表するサイエンティストRaymondKurzweilによるキーノート。GDCキーノートとしては毛色が変わったもの。メッセージは、個別の事象は予測が難しいが全体のトレンドは予測が可能で、今後もコンピュータサイエンスとその周辺技術は指数的に発展していく、というもの。
#ビジョンとしては数年前のKenKutaragi氏と同じ方向なのだが、説得力が格段に違うのはどうした訳だろう。
未来図として面白いのは2029年にはチューリングテストをパスするだろう、という予測。そうなったら相当に面白い。老後も退屈しなくて済みそうだ。

●The Art And Technology Behind Bioshock's Special Effects
後半だけ聴講。
https://www.cmpevents.com/GD08/a.asp?option=C&V=11&SessID=6918
昨年末のダークホース的なヒット作Bioshockのビジュアル表現について。
Bioshockでは絵的表現の綺麗さが絶賛されたわけだが実装テクニックでは枯れた技術とfakeの多用で上手く見せている。fake多用しましたよ、というのは清清しくてよい。

●The Technology Of FinalFantasy
ファイナルファンタジーの技術面解説セッション。といってもdetailの話ではなく開発プロセス統合、コンテンツパイプライン構築にあたっての思想信条の話が主。コンセプトとして見た目のかっこ良さを重視するというのは良いかと思う。最近は「BioShock」や映画「300」(これは違うか:))など気合の入ったカットシーンが増えてきたが、それでもまだまだ微妙な間や、謎なカットシーンも多いのは、まだまだ改善が必要だろう。
プレゼンの説得力としてはもうひとつ。ツールによる補正の使用前、使用後などを対比して見せるとより深い理解が得られたかと思う。
FF13トレーラーはかなり良かった。期待。

●Adventures In Data Compilation And Scripting for Uncharted
スクリプトセッション第一弾。20分のショートセッション。ショートセッションということで侮っていたが、短い分要点がまとまっていて良い。
Schemeのスクリプティングで静的データ、スクリプティングを生成。
言語の選択はもはや好みの問題でどうでも良いが、Schemeはやや可読性に難有りな気がする(自分的に)。
また、静的データもスクリプトの生成結果を使うというのはちょっとツボがつかめなかった。スクリプトと同じコードが使えるというのが利点? 静的データはツールなりで生成するほうがベターでは、と思われた。
デバッガが無いというのはややつらいか。

●Snakes On a Seamless Living World
第二段。こちらはStacklessPythonの実装例。Pythonは最近の一番のお気に入りLL。言語仕様がシンプル&質実剛健なので、誰が書いても(殆ど)同じコードにしかならない。なんかドイツ語的だ。
これLLにとっては結構重要だと思う。LLに求められる点は、如何に簡単にどうでも良い部分のコードを量産できるか、という点かと考えている。
例えばの目安として、C++でだらだらスクラッチして5日くらいかかるコードがC#だと2日で、Pythonだとリファレンス引きながらでも半日でできる。
Pythonお勧め。
実際のパフォーマンス話、スクリプトVM上での仮想スレッド切り替えに関する話などもあり興味深い。

●Tamarin: A Free, Fast, Open Scripting Runtime
第三弾。こちらはAdobe作成のActionScript/ECMAScript4のランタイムを使いましょう、という話。JITがただでついてくるというのはポイントが高い。具体的な採用タイトルの話ではなかったのでゲーム向けにどれくらい使えるランタイムか、という点はきになる。
Tamarin自体はMPLの支配下に置かれている。このためTamarinコードに手を加えた場合は該当部のコード公開が必要なようだ。

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カルフォルニア在住の最適化エンジニア。ゲーム機開発、ミドルウェア開発に携わる。最近はコンパイラ開発が趣味。子供二人。 Twitter
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